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December 2006 の記事一覧です。
大阪在住のカラリスト(カラーコーディネーター)が気になる色彩の話や日々の出来事、思ったことなどを公開しています。
December 2006 の記事一覧です。
カラーの仕事にはいろいろな分野があるわけですが、基本的には色だけを決めるということはそれほどなく、様々な分野の専門家との共同作業になることが多いわけです。例えばインテリアの仕事ならインテリアデザイナーさんだったり、私の専門分野だとウェブデザイナーさんだったりします。
簡単な図ですが、ある分野のデザイナーさんと一緒に仕事をする場合の役割分担を作ってみました。
まず色彩の基礎知識については、普通のデザイナーさんなら持っていて当然ですので、同じ大きさになっております。もちろんお客さんがこれを持っていない場合もありますので、これはカラーコーディネーターが補うことが出来ます。
そして色彩の専門スキルについてはカラーコーディネーターが持っていて当然の部分となります。カラーマーケティングであったり、それに必要なデータ、色を決めて説明する際の言葉の蓄積であったりと、デザイナーさんが持っていなかったり、調査しきれなかったりする部分をカバーしなければなりません。
問題は各分野の専門スキルの部分です。これはデザイナーさんが知っていて当然のことで、カラーコーディネーターにはなくても良さそうな部分なのですが、あまりにも知識が少ないと不幸なことになります。
その分野で通常行われたり考えたりするべき部分を知らなければ、結局配色の間違いが生じたときに、デザイナーさんの考えが優先されるわけです。その分野の専門家を尊重するのは当然のことです。
例えば私の得意分野ですとウェブサイトの配色ですと、こんな話がありました。
カラーコーディネーターを養成する講座を持つ学校で、生徒さんの優秀作品が展示されていました。これはある既存のウェブサイトをリニューアルするというものでした。
全体の色合いだけを見ると大変美しく出来上がっており、問題ありません。しかしきれいな色を作るのはカラーコーディネーターではなく、ウェブデザイナーの仕事ですので、カラーコーディネーターとしての資質を評価するに至りません。
私が注目したのはその他の部分でした。まず広告の部分は目立たなくなるように処理されていました。広告の収益で成り立っているサイトなのに・・・。
また検索窓も不要と思われたのか、大変地味で目立たない仕上がりになっております。検索による利便性がなければ、成立しないタイプのサイトなのに・・・。
付け加えれば、それらの色の指定はRGB値ではなく、マンセル値で行われておりました。
まあ生徒さんの作品ですので、そんなものかと思わないでもないのですが、それを優秀作品として選んだ先生のウェブ分野においての力量は推して知るべしです。
このようなリニューアル案をお客さんに提出したら、あまりにも修正が多すぎて、結局デザイナーだけでやればよかったということにもなりかねませんし、少なくともカラーコーディネーターに依頼する価値というのはあまりないはずです。
色だけを指定する場合ならこれでもよいのかもしれませんが、少なくとも円滑に仕事を進めるのは難しいでしょうね。
もし個人から直接インテリアの仕事依頼があったとします。ここにはインテリアの専門家はいません。もちろんカラーコーディネーターは美しい室内の色を考えてくれるでしょう。しかしインテリアに強いカラーコーディネーターでなければ、インテリアコーディネーターなら当然気づくことに気づいてくれるとは限りませんし、高齢者には使い勝手の悪い配色が生まれたりすることもあるかもしれません。
このようなわけでカラーの仕事を依頼するにはカラーコーディネーターの得意分野が何であるかを判断するようにしましょう。もちろん仕事を受ける側のカラーコーディネーターも、その専門的知識を可能な限り広げておく必要はあります。
ちなみに私の得意な分野は、ウェブやタッチパネルのように操作が必要なもののカラーコーディネート、工場などの安全性と作業の効率性を重視するものに対するカラーコーディネート、そして色彩を教えるということです。
ウェブの分野は元々デザイナーをしていたので、ある程度わかっているつもりです。工場の安全性は実際に仕事をして、その色彩に携わったこともありますので、わかっているつもりです。
そしてやったことないものについては勉強しておりますが、実際の業務についていないものは、その道の専門家には敵いません。
何でも出来る万能のカラーコーディネーターはいないと思うんですよねぇ。何でもするって人が多いわけですが。
Adobe kulerはアドビから提供されているWebアプリケーションなのですが、これが結構いろいろなことが出来ておもしろいのですよ。詳しくはMYCOMジャーナルのレビューを見てもらうと大変わかりやすいかと思います。
直感的に配色を作ることが出来るので、イメージを重視して色を決めたい場合にはぴったりです。それに自分が作った配色を保存したり、公開したり出来ます。色を作るということについては、私の知る限りでも最高のツールのひとつです。
でも結局大事なのはどんな色を作るかということよりも、どこにどのような目的で使うかが重要ですよね。そのためにも色彩の基礎知識はきちんと身につけたいものです。
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